時計の針
時計の針はもどせない
山口さんと一緒にいた頃の
17歳の俺はもういない
本質的なものは変わっていない
ただ俺はもう17歳の俺ではない
時計の針は進んで
俺も山口さんも変化はしたんだ
俺が基準にしているのは15年前の思い出と山口さんである
今の彼女のことは知らない
いくら思いが募っても
時間の経過は残酷な結果をもたらすんじゃないか
当時の思い出に思いを馳せて恋心が生まれても
互いに、今の人間は知らないんだ
山口さんに会いたい
今の山口さんに会って愛し合えたらどれだけ幸福なことだろう