本音日記

nezuminokifujinの日記

人と世界について感じたこと

気持ち

山口さんへの愛を通して

自分を理想化して自分を愛そうとしているんじゃないのか。

理想を叶えて、自分を愛したいんじゃないのか。

自己愛の渇望から山口さんに恋愛感情を抱いているんじゃないのか。

 

失われたものを取り戻したいという欲求じゃないのか。だって今の山口さんを知らないじゃないか。15年も会ってなくて、一番好き、どんな自己犠牲でもして愛したいって、病気からきている症状的恋愛感情なんじゃないのか。

 

山口さんに対して性欲がわかない。昔の記憶だからか。今を想像して自慰することのリスクを恐れているからか。

俺は目の前の女性が性的に魅力がないと好きになれない。そこはすべての男性と一緒なんだ。

呼び出して、見た目に惹かれなくて失望してしまう恐怖。いくら見た目じゃないといっても現実は現実だ。俺はそれを恐れている。もし山口さんを愛せなかったら、思い出までぶち壊してしまう気がして。俺は本当に死にたくなるだろうから。万が一付き合えても我慢して一緒にいるのか。

どれだけ考えても不安が消えることなんてない。

認めるんだ、諦めるんだ。

俺は所詮ただの人間の男だ。

利己的な、打算的な欲求を持ったただの普通の人間なんだ。どれだけ理論をガチガチに固めて隙を無くそうとしても、思っていたのと違う、理想とは違う容姿や人間性だった時に、あっさりと冷めてしまう。そういう生物なんだ。本能には逆らえない。また山口さんが本能的に自分に興味を持たない時は、これだけ苦しんで勇気を出してアタックしたのにと、思ったリターンを返さないことに失望して腹が立ったり、気分が悪くなったりするんだ。理想どうりの山口さんであるべきだという押し付けによって、怒るに違いない、そして青春のかけがえのない思い出の恋人さえ台無しにしてしまう。

俺はそれが怖い。

理想通りになんて行くはずがない。

もし運命の人なら偶然再会してもいいはずだ。

執着して勝手に自己犠牲的な無理を敷いた理想的な崇高な思いを抱いたって、あくまで思考に過ぎない。俺自身が理想的な如来のような存在になるわけでもない。山口さんもまた理想のままの超人的人間なんてこともない。

会った瞬間、恋愛感情は消えて、理想は現実に引き戻され、自分や相手に失望する。時計の針は動いているのだから。それが現実だ。失ったものは取り戻せない。15年前の2人に戻ることはないんだ。

今の現実的な希望にそぐわなければ、受け容れる云々に、気持ちが湧かないだろう。そんなリスクが怖い。

俺は精神障害者で無職でこれからに一般の仕事はしていない。実家暮らしで、夢に向かって走り輝いているとも言えない。山口さんが見た当時の俺の面影はない。

俺はリスキーなロマンチックな恋愛を叶えたいだけじゃないか。そのロマンチシズムによって本物だと思い込んでいるだけだ。現に、現在の山口さんを知らないのに理想を抱いて、理想の自分と山口さんが愛し合う妄想を抱いているじゃないか。酔いが覚めて現実の普通のありきたりの山口さんが目の前に現れたら、俺の自己愛的妄想もとけて、普通に恋愛対象から外して、傷つけないように気をつけて謝り、元気でねなどといって早めに切り上げて別れようとするんだ。

自分が傷つきたくないから、苦しみたくないから。

山口さんへの初恋のような純粋な理想郷の思い出を壊したくないから。

パッと会って2人が恋に落ちるなんてドラマのようなことは起こらない。

現実の人間同士が会う。

しかも俺は病的な理想的愛に囚われている。そこから抜け出せない。立て続けに人に恋をして、また山口さんに会ったところで冷めて死にたくなる。

その繰り返しじゃないのか。

 

結局、女でも金でも仕事でもない。現実は自分が笑いで上に立つこと。これに行き着くんじゃないのか。山口さんのことがうまくいかなくて、苦しんで。

そして結局また他の誰かに恋をする。山口さんのことをうまく整理して。